「好きこそ物の上手なれ」と先人はいいました

8月 01
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今回は、弊社のウェブマスターの体験談をニュースにしました。弊社にもこんな人間
もいるという意味で、楽しんでください。
副題は、「好きこそ物の上手なれ」と先人は言いました。

–またまたインターネットのお話です–
 弊社「ソフトウェア・コンサルタンツ」はインターネットサーバーなるものを立ち
上げてどのぐらいたったのでしょう。
私は立ち上げから今まで、可愛いインターネットサーバーを育ててきた人間として「
もうそろそろ文章にしてもよいかな?」と、これまでの2回のニュースでもインター
ネットの話があったのにかかわらず、今回もまたインターネットの話ということで進
めていきます。

–「好きこそ物の上手なれ」と先人はいいました–
 まぁ私も男です。女性の裸には興味があります。あれはウィンドウズ95が出た年で
すからそのまま1995年ですね。
それまでの通信といえば、文字だけの「文章を読むもの」だけで、別に興味がそそら
れる情報は何もありません。そこにやってきたのが「インターネット」という単語と
Windows95の地球のアイコンでした。
雑誌を見ながらプロバイダに登録。つないで見ると、何とキレイな画像が出てくるで
は有りませんか・・。そして「検索」というインターネットの世界の目次のようなペ
ージもあるではないですか。入力する単語はもちろん男性なら・・「政治について」
 いやー出てくるものです。このときほど英語の勉強をしようと思ったことは無かっ
たと思います。さすが若かっただけあってインターネットの時間はご飯の時間よりも
優先となりました。

–「好きなものだけど飽きてくる」–
 しばらくインターネットの世界を堪能した後、見るだけでは飽きてくるのも早いも
のです。
このころからインターネット対戦のゲームを始めるわけです。世間的には「最近の若
いモンは人と合ったときの会話ができない」などといわれます。
その若いモンが私でした。実際あったことのある友人に加え、実際にあったことの無
い九州の方と夜な夜なチャットを行っていました。
 ゲームをしだすと「自己顕示欲」というものが出てきます。政治なんかに興味があ
れば選挙に立候補すればよいのでしょうが...
その自己顕示欲のためか、仕事柄というか「あぁ、ホームページでも立ち上げてみた
いなぁ」という興味が沸いてしまいました。そのときはそのインターネットの世界は
「魔界」とはしらずに・・。
それから「自分の顕示欲」のため猛勉強です。
1.かっこいいCOOLなホームページ
2.見やすいホームページ
3.(自分が飽きても)飽きがこないホームページ
4.もてそうで、女の子なんかからメールがきそうなホームページ
を、作れるよう努力してきました。画像の動かし方、掲示板を入力するためのプログ
ラムなどなど血の滲むような勉強を。

–「お金が無い!?」–
 やはり、コンピュータ会社の社員。自分の給料はなるべく使いたくありません。た
だしそこはコンピュータ会社の特典を生かしインターネットの使い放題のため上司を
説得しなければいけません。
「部長!これからはインターネットの時代です!」
「部長!インターネットのサーバーを立ち上げ会社の宣伝をしなければなりません」
「部長!メールアドレスも自社ドメインと言うものを使えば作り放題ですよ」
「部長!これからはWebで販売管理を入力し、弊社でプログラム、データの管理を行う
時代ですよ」
「部長!自分のところにプログラムがあるということはメンテナンスがすぐできると
いうことですよ」
「部長!エロ画像見放題ですヨ」
「部長!・・・」
私の上司、部長は落ちました。どの説得で落ちたのは定かでは有りません。

–「おまえ、なに言ってるんだ?」–
さて専用回線というものが会社にやってきました。それまで「ダイアルアップ接続」
という、まずは電話のアクセスポイントに電話をかけてインターネットを行うものだ
ったのですが、今回は「専用線」の導入です。では何が専用線なのでしょう?
受話器は有りません。モデムと違って「ルーター」という新しい機械が必要です。
 そりゃぁ勉強しました顕示欲・性欲の偉大さを感じながら。
いままで、弊社は皆様の企業と同じく、社内に数台のパソコンがありましてネットワ
ーク(LANと呼ばれるもの)を組んでサーバー機に「TA(ターミナルアダプター)」
(ISDN用のモ
デム)をつけ、誰かが「俺はインターネットを見たいぞ!!」という信号をサーバーに
送ると、サーバーは「しゃねーな。インターネットにつないでやるよ、ただし仕事中
なんだから遊ぶなよ、しかも通常料金だ。」と言いながらインターネットにつない
くれます。
それが専用線になると「おぉ、月々3万円ぐらい払ってんだからいっぱい見とけよ!
ただし上司に見つからんようにな」と言って繋いでくれます。
(と言うことはありませんが、変なところを見に行きますと会社に怪しい請求書がき
ます。人生を変えちゃいます。)
で、ルーターの設定です。
後ろから部長さんの「おめーが、やりてーって言ったんだから設定は最後までやれよ
ー」という励ましの視線を受けながらルーターの設定です。
「スィッチオン!!」>「ピカピカ」>「ピカピカ」>「ピカピカ」・・・・。
説明書には「点滅が止まると書いてあるのに・・」初めての経験はいつでもどきどき
です。早速温和な口調でルーターのメーカに電話。
「あの・・。買ったばっかりなんですけど点滅が・・。」
「あ、不良品ですね」
「え?」
「あ、不良品ですね」
「・・・」
1日目は以上で終わりました。部長さんのハゲ増しの視線を受けながら・・。

–疾風のように猿のように–
ルーターの設定が終わり、社員は心置きなくインターネットを行います。メールを行
う社長。製品の価格を調査する社員。わからないことを調べる上司。アンダーグラウ
ンドなホームページを探し悪いことを覚える私(査定大暴落)。

–母の言葉–
 私の母は子供に対し放任主義をとっていたと思われます。ただよく言う言葉は「世
間様に対し悪いことしちゃいけないよ自分に降りかかってくるんだから」でした。
その言葉をうけ、人様のサーバーには悪いことはしないように心に決め、悪いことが
できる「自分の会社のサーバー」を作り始めました。
 世間一般的には「ウィンドウズエヌティーとかウィンドウズ2000」などがよく聞か
れる単語ですが反主流派の私が取った道は、「リナックス」というOSです。このとき
は「リナックス」という単語はしっていましたが見たことは無い、設定したこと無い
どこで手に入れるかわからないといった程度の無知ぶりです。選んだ理由は「かっこ
よさそうだったから」「ただだから」とか
「今なにやってんの?」
「リナックスさ」
「すごいねー、何だかしらんけど。」と言われたかったから。

–ただより高いものは無い–
 よく「リナックス」はただ!!という言葉を聞きます。私もそう思っていました。た
だし「ただ」なのは「それなりに使いこなせる人」にとってはただなのです。結局、
売っている「リナックス」代と書籍なんかを購入して数万円の出費となりました。多
分、社長からは「作業時間単価」という言葉も出てくると思われ戦々恐々ですが・・

–欲望への道1(Webサーバー)–
 結局、回線などインフラの整備が終わり社員達は早くなったインターネット回線で
ほくほく顔です。今まで本などで調べていた資料などもインターネットで検索を行
ようになりました。また、回線が常時接続ということもあり「1分に1回」も来ない
メール
をチェックするという人も出ました。いいのです。いいのです。私の欲望に比べ
れば・・。
 さて、もてたい、有名になりたい作戦の第一歩「自分のホームページを作る」です
。そして、そこらへんの「レンタル」なサーバーではなく「自分の」サーバーで(レ
ンタカーよりは自家用車ということで)立ち上げます。
 ただ単に「絵と文字」だけのホームページならワードとそこらへんのお絵かきツー
ルで十分です。ただし「It’s Cool」なページは難しい。そこでツールを使います。
その名は「フロントページ」。世の中には、広く知られている「ホームページビルダ
ー」というのも有りますが、これでは「俺はホームページビルダーを使えるゼ」とい
う自慢もできそうに無いので「マイクロソフトの」フロントページを使用しました。
 
 立ち上げている最初のうちは
「へー自分のサーバーをくんだのですねー」
「まぁね」
「すげー。自分のホームページがあるのですね」
「まぁね」
ホームページにはだんだん書くことがなくなってきて更新も止まってくると文章能力
の無い私。「小手先」の動くホームページにチャレンジいたします。
例えばマウスを持っていくと画像が変わったり
例えば「絵」がジグザグに動いてかっこよかったり
例えばクリックすると「相手のパソコンの情報を調べて」中身をフォーマットしたり
例えばクリックすると「ウイルス」を送り込んでみたり
※編集部注:うそです。そこまでは・・・。でもそういったページも世の中にはあり
ます。
次は、小心者の典型的なジャパニーズの私としては、他人(お客様も含めて)が自分の
ことをどう思っているのか反応を知りたいところ。
そこで掲示板というものを立ち上げました。
 友人は最初のうちは、楽しがって書き込みを行ってくるのですが、だんだんと薄っ
ぺらな人間関係しかない私としてはやはり書き込みがなくなってきます。
そこで阪神タイガースばりの勝利の方程式が適用されるわけで。
更新しない > 顧客飽きる > 書き込みがない > さびしいホームページ > 誰も来なく
なる > 誰も見なくなる > 誰も見なくなる >誰も見なくなる >誰も見なくなる >誰も
見なくなる > ・・・・。
一度逃げた魚は戻ってはこなくなります。覆水盆に帰らずともいいます。
ホームページは「作ることより継続すること」が重要というのがはっきり判ります。
そして「友人だって更新しなけりゃ飽きるのさ」ということも。

–欲望への道(メールサーバー)–
 最近は携帯電話とインターネットの普及のおかげで「メールアドレス」というもの
を持っているかと思います。みんな持っているためか「自分の欲しい」メールアドレ
スはなかなかもらえません。
 欲望への第二歩「好きなメールアドレス」作戦の開始です。そりゃ、人には自分の
名前と会社を覚えていただきたいわけなのですが,たとえば
「eroero@love.jp」というメールなら
「こいつだれだったっけ?」
ということになりかねません。
 居酒屋のお姉さんに覚えてもらうためにも「自分の名前@会社の名前」という名刺
が必要なのです。例えば momus-ero-bucho@sc-ltd.co.jp –> scl社のモーニング
娘が大好きなエロ・部長です。
という具合にね。すぐに覚えられちゃいます。皆さんも是非・・・。もてるかも。た
だし、会社に請求書が送られてきても涼しい顔ですごしてください。

–おしゃか様–
 孫悟空は自由自在に動き回っているつもりでもそこは釈迦の手の平。実は私も自由
に動き回っているつもりでも部長と社長の手の平なのでした。
 いつの日だったでしょう。何も無い机の上で鼻をほじりながら空を見上げていると
左肩をたたく上司がいました。私は「あぁ、私もついに・・」と思ったものですが予
想しない反応が・・。
「おい、その技術で仕事しろ」苦難の始まりです。部長は私に地獄の門を開いてくれ
たのです。

–「ひとりよがり」という名の地獄–
 そりゃー作りました。ほかの企業のホームページ。自分の力と査定を誇示するよう
な「開くまで3分もかかる」ものすごいテクニックを使ったページを。そりゃーだて
に遊んできたわけでは有りません。動きまくります。ピカピカもいっぱいします。
 「ボツ」
「え?なんと・・・」
「ボツ」
さすがにお客さんは3分も「企業のページ」を見るのを待ってくれないようです。お
客様は「テクニック」より「みやすさ」と「清潔感」なのですね。
教訓:見易さを重視にテクニックは山椒のように小粒でピリリと辛い程度に・・。

–インターネットの世界というものは–
 ホームページ作成は今まで「他の人に見てもらう」という考えが無かった私には難
しいものでした。ただ、この後のことを思えばこんなことは些細なことでしか有りま
せんでした。
 その名は「メールサーバー」
インターネットの世界について簡単にご案内いたしましょう。
プロバイダ:インターネットの世界の入り口(税関)です。通行税のようなお金が大体
徴収されます。「電話」というものを使ってプロバイダの入り口まで行くのでまたま
た「電話代」というものが徴収されます。弊社は専用線という「年間契約パス」のよ
うなものでつないでいます。
メールサーバー
送信サーバー(ポスト)と受信サーバー(郵便局)があります。大体ポストに入れておく
と郵便局まで自動的に運んでくれます。自分の家までは運んでくれません。私書箱が
用意されているようなもので一度税関を通って郵便局まで行く必要があります。ただ
し、「自分の家まで送ってくれる」iモードなどいうものもあります。ただではなく
お金を取られるらしいのですが・・。
ブラウザ・Web
 たいてい「インターネット」と言う単語を使うとこのブラウザを差すようですね。
そこは住宅街から繁華街そして風俗街など選り取りみどりです。ただ単なる自己紹介
やら企業紹介そして「つないだ記憶が無いどこか知らないアフリカへの通話代」など
「ぼったくりバー」のようなホームページもあります。自分の身は自分で守るしか有
りません。まぁ私は「素足でハーレムに行くような人間ですが・・」

–そして地獄の門はヒラカレタ–
昔から地獄の門というものは偉い坊さんやら高僧が「呪文をかけた」お札なんかで封
印しているものです。まぁ、呪文を知っている人は出入り自由というというところが
「いまいちファジー」なところでは有りますが・・。
 つい最近まで(私の知識では)郵便局にはカギをかけることができて、ポストにはカ
ギをかけることができませんでした。
 ここからが問題です。「知らない人」が「弊社のポスト」を使っていろいろな人に
メールを送ることは可能でしょうか?実は「セキュリティ」の甘いところなら可能で
す。
 弊社ポストは「社内の人」のみOKという設定にしていました。社外からはだめです
よと・・・。

–アダムとイブとりんご–
 これじゃーねぇ。使えませんよねぇ。せっかく「自分の名前がついたアドレス」を
持っているのに自分の家で使えないなんて・・。自慢できないじゃない・・。まった
く・・。
どうせ会社のサーバー機なんて世の中にある数億台あるパソコンのうちのひとつだし
・・。
 馬鹿なアダムはセキュリティを掛けないまま、世界中にポストを開放しました。自
分の欲望のため、もてたいため・・。イブ・・まっててね。

— 蛇–
 数日間何事も無くアダムとイブはりんごをおいしそうに食べていたのですが・・。
きました。「スパムメール」という蛇(?)が。 スパムメールを説明するより何が起
こったかを説明しましょう。
先程「送信サーバー(ポスト)と受信サーバー(郵便局)があります。大体ポストに入れ
ておくと郵便局まで自動的に運んでくれます。」と書きました。アダムはポストの呪
を全世界に開放しました。その結果
呪文を知らなくてもポストにメールを突っ込み放題。(この時点で自分の正体を消す
ことができます。つまり「適当な」メールアドレスでよいのです。) そのポストは
「送信者」が誰であろうと、メールを郵便局に届けようとします。
ただし、正体不明の送信者はあて先を「選んで」送るでしょうか?答えは「ノン」
数百万というパターンの「適当な」アドレスを自動生成するプログラムを使って送り
込んできます。その数百万通または数千万通というメールがポストに流されるのです

サーバーはパンク寸前ハードディスクランプは「たすけてくれー」といわんばかりに
光り輝いています。かわいそうになった私は引導を渡してあげました。
「ブチ」
「ウィィィィン・・・」
「疲れただろう。お休みリナックス」
※ちなみにメールの情報には「どのポストから送られてきたのか?」という情報が入
ってます。
今回の事件の場合は最後のポストは「弊社」です。
 うわさによると、これ以上ひどくなった場合は、責任問題で「最後のポスト」が訴
えられるということも有るのらしいです。たぶん会社は私を出頭させることになるの
でしょうか・・?怖くて聞けません。

–アメリカ・オクラホマ州 vs 日本・札幌市中央区–
 自分のちょっとした欲望のためだったポストを通常どおり「社内専用」にしました

ただそれでも「1時間に1回チェックしにくる奴」がいます。
 追跡調査を行うと(目が血走ります。文句をいってやろうか・・・。)地域は・・。
なんと出所は「アメリカ・オクラホマ州・・・」英語がわからない私にとって敗北宣
言です。
PS.しばらくするとあきらめたのか、チェックもこなくなりました。

–二次災害–
オクラホマ州事件が終わり煙草を吹かしていると、またリナックスが悲鳴をあげてい
ます。答えは「送られなかったメールはポストに戻ってくる」のです。また何百万と
いうメールを「受けなければなりません」。今回、ログを見ていると「しらない埼玉
県の女性」からメールがありました。
中身を見ますと
こういったメールは迷惑です。もう送らないでください。
誓って言います。私では有りません。オクラホマ野郎の仕業です。

–地獄からの生還–
弊社ではこういった事件などがあり、現在にいたっています。現在は全て解決されて
いると言うことで上司を説得しています。また、新たなる敵が現れれば戦うまでです
(現在0勝1敗)。
がんばれ俺!負けるな俺。
希望があればこのような体験談の文章は続くかもしれません。また、一部真実とは違
う部分もあります。楽しんで読んでいただければ幸いです。そして筆者が誰かを想像
するのも止めましょう・・。(メーリングリストには実名がはっきりと残っていますがそれは
生き別れた兄でしょう・・・。)

-YT-