Windows7発売決定!XPユーザーを移行させられるのか

6月 30
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6月上旬にマイクロソフトよりWindows 7 の発売日が米国で10月22日に決定したと発
表になりました。日本での発売もVistaの時同様、同日かその付近での発売になりそう
です。
Windows 7は、「Starter」、「Home Premium」、「Professional」、「Enterprise」
、「Ultimate」の5つのエディションで販売されることが決定しています。
26日付のマイクロソフトの発表により価格も公開され新OSの発売がより現実化してき
ました。

”・Windows 7 HomePremium アップグレード版 16,590円

・Windows 7 HomePremium 通常版 26,040円

・Windows 7 Professional アップグレード版 27,090円

・Windows 7 Professional 通常版 39,690円

・Windows 7 Ultimate アップグレード版 28,140円

・Windows 7 Ultimate 通常版 40,740円

Vistaが不評だっただけにWindows 7はどうなのか気になるユーザーも多いかと思いま
す。XPユーザーはWindows 7へ移行するのかしないのか少々検証してみましょう。

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┃ ┃Windows Vistaが選ばれなかった理由
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○日本法人市場におけるOS別普及度と予測度    

           2008年    2009年
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Windows2000以前のOS  13.0%     8.4%
XP           74.9%    72.0%
Vista         10.5%    17.9%
Other          少数     少数
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上の表を参考にしていただきたいのですが、現在法人のPCユーザーで最も利用されて
いるのはWindows XPで、いまだ75%を占めています。それに対し、Windows Vistaの
法人シェアは約11%といまだ2割に至っておらず、2009年においてもVistaのシェア予
測でも約18%。たった8%程度の伸びしか予測されていません。また、Vista購入者に
至って、実際はWindows2000以前のOSからの移行であり、Windows XPからWindows V
istaに移行する人となると、決して多くないことがわかっています。

個人でパソコンを楽しむのであれば、Vistaはビジュアル面も格好よく綺麗で良いので
すが、企業でVistaが選ばれない理由はやはり互換性の問題が大きいためではないでし
ょうか。

企業でWindows Vistaが選ばれない理由
・Windows Vistaのレスポンスがいまいち好評ではない
・現在使用のハードウェアをWindows Vistaへアップグレードしたいが、スペックの問
 題により簡単にアップグレードできない
・かなり古い周辺機器やソフトウェアなどを使用しているための互換性の問題

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┃1┃レスポンスの改善
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マイクロソフトは、5月に開いたWindows 7のメディア向け説明会で、Windows 7とVi
sta、XPの起動時間などを比べたベンチマークテストの結果を公表しました。
ここで大変興味深い結果が出ています。
※CPUがCore 2 Duo/2.4GHz、メモリが2Gバイトのマシンで比較
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1.起動時間 
      Windows 7   29.19秒 ←最速
      Windows XP   32.93秒
      Windows Vista  40.17秒
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2.シャットダウン
      Windows 7   11.19秒 ←最速
      Windows XP   14.32秒
      Windows Vista  12.17秒       
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3.PDFオープン時間(100ページ分)
      Windows  7   0.24秒 ←最速
      Windows XP   0.44秒
      Windows Vista  0.42秒
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4.ファイルをサーバからコピー(100Mバイト)
      Windows  7   9.56秒
      Windows XP   11.00秒
      Windows Vista  9.52秒 ←最速
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Windows Vistaのレスポンスの不人気からWindows 7は高速化を大幅に改良してきた
ようです。
(1)ディスクからの読み出しロジック高速化
(2)レジストリアクセスの高速化
(3)OS起動時に立ち上げるサービス数を低減
  (Windows 7は49、Windows Vistaは61、Windows XPは40)

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┃2┃互換性を解決。Windows XPモード
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Windows 7の「Windows XPモード」説明をする前に、実はWindows VistaにもXP互換
性モードなるものが存在します。この互換性モードを設定することで、XP以前のソ
フトウェアが、使用できるようになる場合があります。(プロパティ>互換性)
しかし、Windows Vistaにおいて大抵は、インストール時に対応OSではない場合イ
ンストールが途中で終了するケースが多いのであまり使える設定ではありませんで
した。

先のニュースでもご紹介したとおり(2009年2月号)Windows 7はOSの核となる部分が
Windows Vistaとほぼ同じであるため、Windows Vista対応アプリケーションとの互
換性は高いです。しかし、Windows Vistaと同様に、Windows XP以前のOSでしか動作
しないアプリケーションを走らせるのは相変わらず困難です。
ここでWindows 7の新機能として登場するのが、「Windows XPモード」です。
この「Windows XPモード」は、Windows 7内にXPの“仮想環境”を作りパソコン内に仮
想的なハードウェアの環境を作り、そこにXPそのものをインストールして動かすとい
う機能です。(Windows Virtual PC)。よって、Wondows 7を使用している感覚で、仮
想環境であるXP上でソフトウェアを動作させるので、互換性の問題はクリアされXPモ
ードのソフトウェアが、Windows 7上で動いているかのように扱うことができるので
す。Windows XP用に作った業務アプリなどを、予算不足でWindows 7用にバージョン
アップできない中小企業にはXPモードは使える機能かもしれない。
ただし、 Virtual PCをお使いになったことのあるユーザーにはわかると思いますが
実際には仮想環境のXP上で動いているため、ソフトウェアによっては動作が極端に
遅くなりリソースを食う場合もあります。
そして、すべてのアプリケーションが使用可能かどうかという問題では答えはNOで
す。
Windows XPモードは現状使用中のXPの環境では使えたデバイス・ソフトウェアすべ
てにに対応しているわけではありません。少なくともUSBの制御は可能としてありま
すので、プリンタ関連アプリケーション等はXPモードで稼働する可能性は十分にあり
ます。
また、Windows XPモードは、Windows 7の5つの製品エディションのうち、最上位の
「Ultimate」「Professional」使用ユーザーしか利用できません。しかもそれぞれ
のパッケージには含まれておらず、別途ダウンロード提供となります。

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自宅でWindows Vistaを使用しているのですが、Windows Vistaのもっさり感には正
直満足していません。ここで気になってくるのが、Windows VistaからWindows 7への
アップグレードです。これまでのように、数千円か無料でアップグレードできるよう
になってくれると助かります。
本日の発表されたWindows 7のバージョンアップ価格ですが、”「家庭向けのホーム・
プレミアムへの更新版は、定価1万6590円が53%安の7777円になる”との情報がありま
した。(マイクロソフトオンライン)半額とはいえ7777円…しかも予約販売&10日間し
か期限がないとなると悩みどころです。期限付きで予約を受け付け前評判を様子見と
いったところでしょうか。

                                  (ai)