業務利用するタブレット端末導入時のポイント

1月 31
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みなさん こんにちは。つい先日2013年になったと思っておりましたが、あっとい

う間に1月も終わりです。既に「明けましておめでとうございます」という感じでは

ありませんが、本年もみなさんに有益な情報を配信してまいりますので、よろしくお

願いいたします。

さて昨年10月にWindows 8が発売され、昨年末頃からWindows 8を搭載したタブレッ

ト端末が各社から販売され始めました。今回のニュースは企業でタブレット端末を導

入する際にぜひ押さえていただきたい事柄をご紹介したいと思います。

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┃1┃OS別に特徴をみると

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現在タブレット端末のOSは大きく分けると4種類が発売されていますので、まずは

それぞれの特徴を簡単にご紹介したいと思います。

・iOS

Apple社が開発しているOSでApple製品にのみ搭載されているOSです。

長所

OSからハードウェアの製造まで一貫してApple社が行っていますので、タブ

レット導入後に新OSが出た際にも基本的には無償でバージョンアップが可能で、

ハードウェア依存しない機能であれば利用することが可能です。またアプリ

ケーションが豊富で配布されるアプリケーションはAppleの審査を通過したも

のだけがApp Store(アプリをダウンロードするところ)に登録されますので、

危険なアプリに遭遇する確率が低いです。

短所

iOSが動作するタブレットはiPadしかありませんので、ハードウェアに選択の

余地がありません。また自社開発したアプリのインストールもAppleの審査を受

けなくてはならないため、他のタブレットと比較すると運用が若干面倒です。

・Android

Google社が開発しているOSで基本的には無料のOSです。

長所

Google社が販売しているNexusシリーズをはじめ、各端末メーカーから様々な

端末が販売されていてハードウェアの選択肢が非常に広いです。またOSが無料の

ため、比較的リーズナブルな価格で販売されているというのも特徴です。

OSが無料でGoogleがOSの仕様を公開しているため、アプリ開発や開発したアプリ

配布の自由度が高いというのもAndroidの良いところです。

短所

アプリ開発や配布が行いやすく、自由度が高い反面、危険なアプリに遭遇する

確率が高くなります。最近販売されている業務向けタブレットはその辺を考慮し

て各ハードウェアメーカーが独自の管理機能などを盛り込んでセキュリティを強

化している製品もありますが、基本的にはGoogle play(Googleが運営している

アプリ購入サイト)等の信頼性の高いサイトからしかアプリはインストールしな

い等の注意が必要です。

・Windows 8

みなさんご承知の通りMicrosoft社が開発しているOSで、Windows 7の後継となる

OSです。ただし今までのWindowsと操作性がガラリと変わっていますので「これが

Windows?」と思われる方も多いと思います。Intel系のCPUで動作します。

長所

操作性が変わってもWindowsですので、現在Windows 7で利用しているアプリケ

ーションは基本的に動作します。また現在お持ちのハードウェア、ソフトウェア

資産を最大限に活かすことができます。ただしWindows 8そのものが発売されて

間もないので各ハードウェアメーカーの対応状況はまちまちですのでご注意くだ

さい。

短所

他のOSのタブレット製品と比較すると価格が若干高いということと、

Windows 8搭載タブレットそのものの実績や事例が少ないので、未知数なところ

が多いというのが現時点での短所です。タブレットなのでハードウェアスペック

的には普段利用しているデスクトップやノートパソコンより劣るのですが、

Windowsということで普段行っていることを遜色なくすべてこなそうとすると

ギャップが生じる可能性もありますので、その辺りも注意が必要です。

・Windows RT

こちらのOSもMicrosoft社が開発したものでWindows 8の発売と同時に発売されま

した。見た感じはWindows 8と一緒ですし、発売前はWindows 8 ARM版というような

呼び方をしていたのですが、中身は全くの別物ですのでご注意ください。

こちらはARM系のCPUで動作します。

長所

ARM系CPU搭載のハードウェアとなるので価格がリーズナブルです。また、Wind

ows RTタブレットにはもうすぐ発売になるOffice 2013 RT(Excel、Word、

PowerPoint、OneNote)が付属してきます。現時点では評価版がインストールさ

れていますが製品版がリリースされたら無料でアップグレードできます。

短所

Windowsという名前が付いていますが、Windows 7と互換性は全くありません。

お手持ちのハードウェアやソフトウェア資産は基本的に利用できませんのでくれ

ぐれもご注意ください。また現時点では搭載機種も少なくハードウェアの選択肢

は狭いです。

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┃2┃見落としがちなポイント

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業務で利用するということは様々な人が、長い時間を利用するということになりま

す。そうなると耐久性や利用可能時間なども検討しないといけません。バッテリーで

動作するすべての機器に言えることですが、バッテリーは1年~2年程度でほぼ使い物

にならないくらい劣化します。バッテリーパックを自分で交換できない機種の場合、

バッテリー交換時にメーカーへ預けないとなりませんのでその時の代替機はどうする

か、それを見越して自分でバッテリー交換できる機種を購入するか等、細かいところ

ではありますが検討する必要があります。

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┃3┃利用する場面で考えると

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・iOS

クラウドサービスの利用を前提とするのであれば、アプリが豊富なiOS端末が最

適です。iOSに対応していないクラウドサービスはないというと大袈裟ですが、そ

れくらい実績のあるOSです。またAirPrint対応のプリンタがあればiOS端末上で動

作しているアプリケーションから直接プリンタ出力することも可能です(アプリも

対応している必要があります)。

・Android

工場や工事現場、冷蔵・冷凍庫内など通常より過酷な環境での利用を前提とする

のであれば、防塵、完全防水等の機能を備えたハードウェアが販売されている

Android端末が現時点ではリードしています。またiOSほど統一されていませんが、

プリンタメーカーも独自にAndroid端末から印刷できるアプリを提供していますの

で、ホームページやOffice文書、PDF、画像などある程度の情報は直接印刷するこ

とができます。

・Windows RT

基本的にはクラウドサービスで良いが、Officeは外せないという場合はWindows

RT端末を選択するのがOffice文書の互換性や端末代金を考慮するともっとも最適な

選択肢かと思います。しかしながら未知数の部分も多いので損してもいいやという

心構えがなければもう少し様子を伺うことをお勧めします。

・Windows 8

企業での業務利用するタブレットとなると管理のしやすさやIT資産の有効活用と

いうのも重要なポイントとなってきます。各ソフトウェアやハードウェアメーカー

のWindows 8対応状況や業務システムをタブレットで操作しやすいように若干手直

しするということは必要ですが、基本的に現在利用中のものがそのまま利用できま

すので、現在のIT運用環境に最もスムーズに導入可能です。

少々長い記事になってしまいましたが、最後までお付き合いくださいましてありが

とうございます。Windows 8タブレットは近いうちに弊社もデモ機を準備したいと思

っております。その際にはぜひ、みなさまのシステム、業務改善を一緒に検討させて

いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。