情報漏洩オンパレード!こんども貴方のパソコンは大丈夫ですか?

3月 01
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弊社の拠点がある北海道でも、やっと雪解けが進み春を感じる気候になりました。
皆様のところはいかがですか?暖かくなると身も心も軽やかになりますね。
 しかしそんな中、私は凍結路面で転倒し脚を骨折してしまいました。皆様も歩行に
は十分お気をつけ下さいませ。

 2005年12月号のニュースでご案内したスパイウエア対策、みなさんもうお済みでし
たか。もうセキュリティは完璧?はたしてそうでしょうか。

 最近また毎日のように情報漏洩のニュースがマスコミを賑わしております。警察や
自衛隊、学校の名簿が「Winny」という耳慣れないソフトで流出、という記事が
ぞくぞくと報じられていますね。でもこれってスパイウェアだったかしら?

 実は、この被害まったく別次元のものだったのです。だいたいスパイウェアはパソ
コン内の自分の個人情報を盗み出すものでしたね。しかし今回は名簿や他人の情報?

 そこで今回は「Winny」というものに焦点を絞って、それがどういったもので
あるのか?どんな被害が予想されるのかをお伝え致します。

 まず「Winny」ですが、これはもともとコンピュータ間のデータ交換を行うこ
とを目的としたプログラムです。
 データ交換を行うプログラムは「ファイル共有ソフト」という分野が確立している
ほど種類が多いのですが、そのなかで「Winny」は匿名性に特徴があります。

 1.「私」の欲しいデータを、「誰か知らない人」から入手することが出来る
 2.「誰か知らない人」の欲しいデータを、「私」が持っている場合は提供する

 このようなパターンでデータ交換を行う仕組みとなっています。

 しかしここに大きな落とし穴が潜んでいました。匿名性が優れているということで
自分の持っているデータをこっそり公開できます。そのデータが危険なウィルスであ
ってもです。

 最初はこの匿名性を悪用し、コンピュータの動作へ被害を及ぼすタイプのウィルス
が蔓延しました。
 しかし今では「私」の持っているデータを無作為に提供するというウィルスが製作
されてしまい、これがデータ漏洩の元凶となっています。
 まさしく「ファイル共有ソフト」で自分の望まないデータまでもが交換対象となっ
てしまうのです。

 ではどんなプロセスで感染~被害にあうのでしょうか?

 1.「私」の欲しいデータを、「誰か知らない人」から入手する
 2.入手したデータはウィルスに感染していたが、知らずに使用し私自身のパソコ
   ンもウィルスに感染する
 3.「私」のデータにウィルスを「付着」させて無作為に一般公開してしまう
 4.「誰か知らない人」が、「私」が提供するデータに興味を持ち入手する
 5.「誰か知らない人」も、私の発信したウィルスに感染する

 いかがですか?悪循環以外の何者でもありませんね。しかも私がいつの間にか加害
者になっているではありませんか・・・

 このことからも判るように確かにデータ漏洩は「Winny」というソフトを使っ
てしています。しかし一般公開するデータを無作為選択するのはウィルスなのです。
名簿や財務諸表、重要書類などパソコン内のデータなら無作為に公開します。

 最近ではパソコンに様々なプライバシーを保存するケースも増えています。
デジカメで撮影した写真や自分用に作成した名刺、カード情報などなど・・・
まさしく被害は深刻です。

 しかもこのウィルスは「自分が感染していることに気づかせない」ように静かに活
動します。それが冒頭にご紹介したデータ漏洩が「事後に発覚」する原因なのです。
さんざんデータが出回ってから、誰かに指摘されて漏洩に気がつく始末です。
自分の知らないうちに重要データの流失!?考えただけでも恐ろしいですね。

 いったん流出してしまった情報はどうしたら回収できるかご存知ですか?
実はこれは全く不可能なのです。先の匿名性の機能の一つとして自分のパソコン内に
自分の知らないデータ、中には機密情報なども自動的に保存されています。
 つまり自分もデータ漏洩に一役買っていることになります。同じデータは全国各地
のパソコンに保存されているのです。

 まさしくデータが漏洩してしまったら「後の祭り」状態です。
被害が拡大する一方なのは、データ漏洩が発覚した後も打つ手が無いからなのです。

 また、最近ではブロードバンド環境が進みインターネットも「使い放題」という契
約にしている企業が増えました。そのため企業内で「Winny」を使用しても支障
ないと思ってしまわれる方も多いようです。

 実はここにも新しい被害が発生します。パソコンとインターネットをつなぐのは通
信装置です。これが「Winny」などのファイル共有ソフトを使用することで、性
能が極端に劣化してしまうのです。

 もともと1つのインターネット契約に割り当てられる通信には「量的な上限」があ
ります。ファイル共有ソフトはその限界まで通信を使用する性質があるため、他のイ
ンターネット通信速度を大きく低下させてしまいます。
 状態がさらに悪化すると通信装置がエラーを起こして、インターネットが全く使え
なくなってしまいます。

 このようにもう現時点ではファイル交換ソフトの「悪い面」が「良い面」を大きく
上回ってしまいました。そうなるとこの手のソフトは使用しないほうが良いという結
論になります。

 先ほどのデータ漏洩被害を見ても明らかなように、「流失してしまったデータは回
収不能」なのです。

 パソコンに「Winny」をお持ちの方は、速やかに削除をお勧めします。幸い
現在発見されているデータ漏洩ウィルスは、「Winny」のみでデータ公開しま
す。「Winny」さえ削除してしまえば、新たな被害は発生しません。

 しかしこれも「新型ウィルス」が出来るまでのことなのです。

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●フリー(無料)のウィルス検索ソフトの入手・実行手順

 もし貴方のパソコンでウィルス感染が心配ならば、以下の操作で検出が行えます。
今回も是非チャレンジしてみてください。

・ホームページ http://housecall.antivirus.com/housecall/start_jp.asp へアク
 セスします。
・画面上部に「このサイトには、次のActiveXコントロールが必要な可能性がありま
 す」と表示された場合は、メッセージをマウスでクリック
  → プルダウンメニューの「ActiveXコントロールのインストール」をクリック
・新しくウィンドウが開き「セキュリティの警告」と表示された場合は、「インス
 トールする」をクリック
・マイコンピュータの左枠をクリック
  → レ印が入ります
・「検索」をクリック
・「ウィルスバスター On-Line Scan」の画面が表示され、ウィルス検索が開始
・数十分後、「ウィルスバスター On-Line Scanではウィルスは検出されませんでし
 た」と表示されたら「OK」をクリック
・「終了」をクリック
・「プログラムを終了しますか?」と表示されたら、「はい」をクリック

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 いかがですか?前回のスパイウェア対策ほどは面倒ではないですね。

 ところでウィルスが発見されたら、どうしたらよいか?
ウィルスには様々な種類もあります。そんな訳で今回もまた弊社へご一報下さい。
専門スタッフが最適な方法をご案内します。

 但し「後の祭り」という事だけは絶対に避けてください。流出したデータは回収不
能なのですから・・・
                                  (井関)