今、無線ネットワーク技術が熱い

3月 01
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ポカポカした春らしい日が多くなってきましたね。皆様いかがお過ごしですか?
オフィスには厳しい試練に耐え抜いた「新人」達がやってきて、さわやかな風を社内
に吹き込んでくれます。私達「旧人」・・・いや「ベテラン」勢も負けないよう初々
しい気持ちで彼らを迎えようではありませんか。

 この時期、各部署の配属も決まり、事務所内のレイアウトも変更しなくてはなりま
せん。でも、ちょっと待って下さい。部屋の中を見渡せばパソコンやプリンタがあち
らこちらに設置されています。「このパソコンはそこに・・・そのプリンタはここ、
と、あのケーブルはどうしましょ?」毎年恒例の行事になってしまいましたね。

 皆様のオフィスではいかがですか?机の上に1人1台のパソコンがあり、最新のO
A環境を備えるところ程、実は机の後ろのケーブルや配線がゴチャゴチャになってい
ませんか?しかも、そのケーブルをよくよく見ると大きな埃の塊が・・・

 あ、そんな事はありません?キチンと束ねていましたか?でもまさかガムテーブで
固定なんかしていませんよね。
 そんな事をしては絶対にいけません。まずケーブル同士をあまり「キレイ」に束ね
てしまっては、コイルと同じ原理で磁場が発生し干渉したりすることがあるんですよ。
いやそんなことよりも、ガムテープの糊でケーブルの表面が腐食します。あらら・・

この「ケーブル」というやつはどうにも厄介なもので、いったん束ねるとレイアウト
変更やパソコン移動が面倒くさい。しかもキチンとすればするほど、ケーブルに無理
がかかって断線までする始末。かといって、ほったらかしは、ミットモナイ・・

 でも、これからは心配ご無用!
 昨年から今年にかけてもっとも旬な技術、それが「無線ネットワーク」です。
パソコン同士やパソコンとプリンタをつなぐネットワークケーブルを、全て目に見え
ない「電波」で通信させてしまうスグレものなのです。

 しかも表題にあるとおり、今一番「熱い」技術です。もうすっかり価格もこなれて
しまいました。これからパソコンを導入するときはもちろん、今あるパソコンを無線
化するのにもそんなに大きな出費は必要なくなっているのです。

 現在市販されているものには普及タイプのIEEE802.11b、高速タイプのIEEE802.11a
があります。速度を最優先するのであれば高速タイプ(54Mbps)なのですが、価格や
他機種との互換性を考えると一般的には普及タイプ(11Mbps)のほうをお勧めします。

 また接続方式にもアクセスポイントという「基地局」を必要とする方式と、そうで
はない方式がありますが、こちらは電波の安定性の問題からアクセスポイントを導入
する方式が実用的です。

 現在販売されているノートパソコンなどは、最初から無線ネットワークを標準搭載
しているものが多くなってきました。もともとバッテリー駆動することが出来るノー
トパソコンでネットワーク接続が無線となったらどうなるか・・・お分かりですね?
オフィスのいたるところ(電波の到達圏内)で、仕事が可能になってしまうのです。
コードを気にしないでパソコンが自由に持ち運べ、使用できる快感。これは体験した
ものでなければわからないかもしれません。最初は「こんな手軽でいいの?」という
不安感さえ生まれてしまうのです。最先端技術、恐るべし!!

 しかし、どんな技術にも必ず「影の問題」があるものです。(私たちのニュースが
メーカの広告と違うのは、「技術を宣伝すること」を目的とはしていない為、実際に
使用したところ、というものも皆さんにお伝えすることが大事な役割だと思っていま
す。)そしてご多分にもれず、無線ネットワークにもいくつかの問題がでています。

第一に「通信速度」
 現在の有線ネットワークでは最大100Mbpsという「速度」で通信が行われます。こ
れが無線ネットワークでは、まだ最大54Mbpsというカタログ値になっています。しか
もこれが実測値ベースになると有線と無線の差はもう少し広がってしまうようです。

第二に「通信品位」
 あまりカタログなどでは出てきませんが、やはり無線は有線に比べて電波障害には
弱いものです。これが実際にどういった形で影響が出るのかというと、他パソコンの
データを自パソコンへコピー中にエラーが起ったりですとか、プリンタへの印刷中に
トラブルを起こすことも多少あるようです。

第三に「セキュリティ」
 昨年末、マスコミにもとりあげられましたが、電波を使用しているということで、
外部からの不正侵入が心配されています。

 でも、実はこういった問題というのは無線ネットワークに限った事ではありません。
どうしても「無線」というイメージからくる不安感が先行してしまうのですが・・・。
ADSLや光通信などで常時接続環境が普及した今、私たちからみると有線ネットワーク
のほうがよっぽど怖い、と感じます。なにしろ外部の人間から「安定した状態で」丸
見えな会社が多いこと多いこと・・・・・

 結局のところ、メーカのカタログにある「お手軽に導入できます」というのは、こ
ういった問題を無視した内容であるように思うのです。「暗号化」や「設定のチュー
ニング」を何もしない状態で使用しておいてデータが漏洩しても、それは無線ネット
ワークが悪いという事にはならないですよね。やはり皆さんの大事な業務を担うパソ
コン環境なのですから、設置・維持にはしっかりしたパートナー会社にサポートさせ
ることは必要になるのです。

 少し最後は宣伝臭い内容になってしまいましたが、ぜひ無線ネットワークを試して
みて下さい。机と机の間を這うネットワークケーブルが無くなったら、レイアウト変
更やパソコン移動がとっても楽になりますよ。

 さぁ、これから新年度。オフィスもリフレッシュしてみませんか?
                                  (井関)