Windows Liveメールのサポートが終了します

11月 30
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Windows Essentials 2012 スイートのサポートが2017年1月10日に終了します。
Windows XPでは大騒ぎになったサポート終了問題ですが、今回は何故かひっそりとした

発表です。あまり話題にも上っていません。
しかしよく調べるとこちらもかなり重要な内容ではないかと思い、今回のニュースで

取り上げさせて頂きました。

Windows XPと同様、Windows Essentialsのサポートが終了するとWindows Updateでの

更新サービスは停止し、様々な不具合に対するパッチ(プログラム修正)は提供されな

くなります。

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┃1┃Windows Essentialsとは?
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Windows Essentialsはマイクロソフト社の無料ソフトウエアグループです。
以下のような製品が含まれていました。

①フォト ギャラリー
画像編集ソフトです。写真の整理などにも使用します。
②ムービー メーカー
動画作成ソフトです。写真やビデオを一つの動画にまとめます。
③Windows Live Writer
ブログ作成ツールです。
④Windows Live メール
メールクライアントソフトです。
⑤OneDrive
クラウドストレージ管理ソフトです。

(Windows Essentialsにも年代によるエディションがあり、含まれるソフトウェアに

は若干の違いがあります。)

基本的にどれも無料であり、Windows 7の時代から提供されています。

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┃2┃Windows Live メールについて
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これらの中で使用頻度が高いと思われるのが、Windows Live メールです。
Windows 7にはWindows XPで搭載されたOutlook Express、もしくはWindows Vistaで

搭載されたWindows メールのようなメールソフトがありませんでした。

その為、メールを利用する際に、Office製品に含まれたOutlookを使用するか、
Windows Essentialに含まれたWindows Live メールを使用するかの選択を行う必要が
あったのです。

ここで多くの方はOutlook Expressに似たインターフェースでもあり、スケジュール

などの機能が無く比較的軽量だったWindows Liveメールを採用することが多かったよう

です。

しかし残念ながら今回の発表で、Windows Liveメールの使用は諦めざるをえません。

それであれば、同じマイクロソフト社のOutlookへ移行するのが、一番良い方法ではな

いでしょうか。
注意点としては、OutlookはOffice製品に含まれますので、Office(WordやExcel)が

入っていないパソコンには、インストールされていません。
その場合はOffice製品の購入が必要ですが、実際のところ殆どのパソコンにOfficeは

インストールされていると思います。

メールソフトは言うまでもなく、メールの送受信を担っています。パソコンの中でも

「最もウィルスに狙われやすい入り口」といっても過言ではないと思います。

そのWindows Live メールにセキュリティ上の弱点が発覚しても、今後修正プログラ

ムが提供されないという事であれば、必ず他ソフトへの移行は実施しなくてはなりませ

ん。

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┃3┃Outlookへの移行について
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Windows LiveメールからOutlookへの移行ですが、大まかには3つのステップです。

細かい手順は割愛しますが、他ソフトを使用した場合も理屈は同じです。

[1]アカウントの設定
メールアドレスやパスワード等の設定を移行します。セキュリティの関係で現在は手

動での設定が必要です。メールサーバアドレスなどの情報もご用意下さい。
①Windows Live メールでアカウントを「停止」する。
過去のメールが消えてしまうため、アカウントは削除しないで下さい。
自動的にメールの送受信をしないようにします。
②Outlookへアカウントを設定する。
これからのメールはOutlookで送受信します。Windows Live メール側の設定によっ

ては、過去のメールまで受信してしまうかもしれません。

[2]アドレス帳の移行
登録数が多い場合、アドレス帳の移行は必要ですね。10件程度なら再登録するほうが

早いです。
①Windows Live メールでアドレス帳をエクスポート(出力)する。
カンマ区切で任意のフォルダへ保存します。
②Outlookでアドレス帳をインポート(入力)する。
こちらもカンマ区切りで保存したフォルダから読み込みます。

[3]過去メールの移行
この作業は必ずしも必須ではありません。過去の内容はWindows Live メールで見る

と割り切れば、不要になります。メールを1つにまとめたい場合は実施して下さい。

添付ファイルを含め大量のメールを保存していた場合は、移行にかなりの時間を要し

ます。
①Windows Live メールでメール内容をエクスポートします。
このときMicrosoft Exchangeを選択します。
②Outlookではインポート不要です。
Windows Live メールの内容は保存フォルダにまとめて格納されています。

この3つのステップを踏むことによりメールソフトの「引っ越し」は完了します。
お時間のあるときに挑戦してみて下さい。

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┃4┃サポート期限について
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実はOffice製品にもWindowsと同じくサポート期限があります。
こちらについても、この機会にご利用バージョンをご確認ください。

製品名 通常サポート 延長サポート
Office 2007 2012/10/09 2017/10/10
Office 2010 2015/10/13 2020/10/13
Office 2013 2018/04/10 2023/04/11
Office 2016 2020/10/13 2025/10/14(但しPersonal版は延長サポート対象外)

 

※Office 2016のPersonal版はWord、Excel、Outlookのみを含む製品です。
パソコンに初めからバンドルされているのは、殆どがこのバージョンです。

Windows(クライアント)のサポート期限も記載しておきます。

製品名 通常サポート 延長サポート
Windows Vista 2012/04/10 2017/04/11
Windows 7 2015/01/13 2020/01/14(新CPU以降はサポートなし)
Windows 8.1 2018/01/09 2023/01/10(新CPU以降はサポートなし)
Windows 10 2020/10/13 2025/10/14

※Windows 7と8.1に記載された新CPUとはインテルが2016年秋から発売したKaby
Lake
というシリーズを示しています。最新のCPUを搭載したパソコンではWindows 10以

前のOSを使用していてもサポートは受けられません。
但し、この発表は二転三転しています。今後も内容の変更があるかもしれません。

 

製品ごとにサポートサイクルは異なり、それらすべてに注意をしておかなければ、い

つの間にかセキュリティの脆弱性が増してしまいます。
最近では、ひとつの対策ソフトを入れるだけでは、ウィルスを防ぐことが難しくなっ

てしまいました。複合的な防御方法を取る事が必須になるのですが、それ以前にパソコ

ン側にセキュリティホールがあれば、せっかくの対策事態も無駄になるのです。

パスワード管理やデータのバックアップなどと同様に、セキュリティホールの対策に

ついても、皆様方でも十分に気をつけるようにして下さい。

Windows Liveメールの引越しについて、お困りの場合は弊社担当にご連絡下さい。