再びOSのサポート終了問題

6月 30
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皆さん、こんにちは。Windows XPのサポートが4月に終了し、新しいパソコン環境

にもだいぶ慣れてきたのではないかと思います。Windows XP、Office 2003のサポー

ト終了問題もようやく一段落したところではありますが、2015年7月にまたサポート

終了問題が来ます。

そこで今回のニュースは来年7月に来るWindows Server 2003のサポート終了問題に

ついてご紹介したいと思います。

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┃1┃Windows Server 2003サポート終了問題とは

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Windows Server 2003はその名称からお察しの通りサーバー機で稼働するOSです。

サーバーOSですので、通常皆さんがこのOSを直接操作して何か作業をするということ

はありませんが、基幹システムのデータ保存やファイルの共有、ユーザー管理やネッ

トワーク管理等、社内のシステム運用上、重要な役割を担っております。その重要な

OSのサポートが約1年後の2015年7月15日で終了を迎えるのがWindows Server 2003の

サポート終了問題です。

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┃2┃サポートが終了するとどうなるのか?

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Windows XPのサポート終了問題の時にもご紹介しましたが、今一度マイクロソフト

のサポートについておさらいしたいと思います。

マクロソフトのサポートは「メインストリームサポート」と「延長サポート」の

2種類が存在します。「メインストリームサポート」の期間中は仕様変更や新規機能

の追加、セキュリティ更新プログラムの配布、セキュリティ関連以外の修正プログラ

ムの配布などが行われます。「メインストリームサポート」が終了し、「延長サポー

ト」に移行すると主にセキュリティ更新プログラムの配布だけが行われるようになり

ます。

今回のサポート終了は「延長サポート」が終了を迎えるということで今年4月のWin

dows XPと同様にセキュリティ更新プログラムの配布も終了となるため、サポート終

了後はセキュリティリスクが高まることとなります。「普段サーバーを操作してイン

ターネットやメール等の利用をしていないので、サポートが終了してもあまり危険で

ないのでは?」と思われるかもしれませんが、セキュリティホールを利用したサーバ

ーの乗っ取り行為や不正中継などのサイバー攻撃の話しは珍しくありません。近年、

海外で起きた大規模サイバー攻撃は、海賊版Windows Serverを利用していたため、Wi

ndows Updateが正常に行えず、セキュリティ更新プログラムを適用していなかったの

が原因でした。サポートが終了し、セキュリティ更新プログラムが配布されなくなっ

た場合はそれと同じこととなり、Windows Server 2003を稼働し続けるのは極めて危

険なことになります。普段操作しているパソコンであれば異変にすぐ気が付くかもし

れませんが、普段直接操作する機会が少なく、重要なデータが保存されているサーバ

ーですので事前にしっかりと対応をする必要があります。

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┃3┃10年以上前のOSですがまだたくさん稼働しています

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Windows Server 2003と聞いて、「うちの会社は数年前にサーバー機の入替えを行

っているのでWindows Server 2003なんてもう使ってないよ」と思われるかもしれま

せんが、実は意外とそうではありません。

Windows Server 2003の導入から5年程度が経ち、サーバーハードウェアの保守切れ

などの問題が発生して新しいハードウェアへの入替えを行ったとすると、その入替え

時期は概ね2008年~2010年頃となると思います。そうなると新しく導入したサーバー

機のOSはWindows Server 2003の後継OSであるWindows Server 2008となり、Windows

Server 2003は利用していないということになるのですが、実は仮想環境のゲストOS

としてWindows Server 2003を昔のまま利用している場合があります。

もう少し具体的に説明すると、Windows Server 2008から仮想化という技術が広く

使われるようになりました。この技術はサーバーハードウェアにセットアップしたホ

ストOS(Windows Server 2008)上でゲストOS(Windows Server 2003やWindows Serv
er 2008)を稼働させるもので、1台のハードウェア上で複数台のサーバーを稼働させ

ることができます。サーバーハードウェアの入替えを行う際、OSがWindows Server 2

003からWindows Server 2008に変更になる為、仮想化の技術を利用しない場合はWind

ows Server 2003上で稼働していたシステムをWindows Server 2008に対応させるため

にシステムのバージョンアップが必要になりますが、仮想化の技術を利用することに

より今までのWindows Server 2003の環境をそのままWindows Server 2008の仮想ゲス

トOSとして利用できるのでWindows Server 2003のシステムをそのまま稼働させるこ

とができ、サーバーハードウェアの入替えに伴う費用を抑えられるというメリットが

ありました。これは業界的に大流行したソリューションで、今現在でも実はWindows

Server 2003が稼働しているというケースが多々あります。

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┃4┃どう対応していくか

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最後にサポート終了に向けてどのように対応していくかという点ですが、これは残

念ながらWindows XPの時と同様に新しいOSへ移行するしかありません。サーバーOSの

入替えとなりますので、そのうえで稼働しているシステムやデータベースのバージョ

ンアップも必要になってきます。またこれを機にサーバーを自社に設置せずに今流行

りのクラウドにするという考え方も場合によっては出てくると思います。いずれにし

てもサーバー機やシステムをはじめ、データの保存場所やワークスタイルなどをトー

タル的に見直すいい機会となります。そう考えると1年なんてあっという間ですので

今すぐ検討を始める必要があります。是非お気軽にご相談ください。