Windows 8 Consumer Preview版をさわってみました。

3月 30
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みなさん こんにちは。札幌も雪が溶けて、暖かくなっては来ましたが、まだまだ

暖かい日と寒い日が交互にやって来るような感じですので、体調を崩さないように注

意が必要ですね。

さて、今回のニュースは今年の秋頃に発売されるであろうと噂され、先月末に

「Consumer Preview版(Beta版)」が公開された“Windows 8”について、

「Consumer Preview版」をさわってみた感想と現時点で判明していることを簡単に

ご紹介したいと思います。

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┃1┃新しいインターフェース

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“Windows 8”を起動して最初に驚くのは今までのWindowsと比べて、全く画面が違

うところだと思います。今回“Windows 8”に採用されているインターフェースは、

以前にニュースで紹介しました“Windows Phone”と同じ「メトロ」になります。

“Windows Phone”をご覧になったことがある方はご存知だと思いますが、「メト

ロ」はカラフルなタイル状のアイコンが並んでいる「スタート画面」がメインの画面

として表示され、そこから全ての操作を始めるという「デスクトップ」ではなく、

また「スタートボタン」でもない新しいコンセプトのスタイルです。

私もそのことは予備知識として知っていましたし、“Windows Phone”を操作した

こともありますが、パソコンのモニタいっぱいに表示されたその画面を最初に見たと

きは正直「なんじゃこりゃ?」と思いました。

「スタート画面」に並ぶ各アイコンは今までのアイコンとは違い、固定的ではなく

動的です。例えばメールのアイコンであれば、そこにメールの新着情報が表示され、

アプリケーション内のデータが更新されるとアイコンにも反映されます。

「スタート画面」は使いやすいようにアイコンの配置や表示するアプリケーション

をカスタマイズすることが可能です。正直なところ私自身もまだ使い込んでいるわけ

ではないので、このインターフェースがどれほど便利なのかは分かっていないのです

が、現時点での個人的な感想としては、家でプライベート利用するパソコンとしては

便利で、会社の業務利用するパソコンとしてはあまり変わらないような気がします。

ただ今後発売される“Windows 8搭載”のタブレットやスマートフォンはこのインタ

ーフェースになりますので、慣れておいた方が他のデバイスを持った時によりスムーズ

に使いこなせると思います。

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┃2┃見慣れたデスクトップが出てきたけれど

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新しい「スタート画面」で動揺しましたが、一通りアイコンを眺めていくと「デス

クトップ」と書かれたアイコンがありました。クリックすると見慣れたデスクトップ

画面が表示され、画面一番下にはタスクバーが表示されます。少し落ち着きを取り戻

し、中をいろいろ見てみようと思ったのですが、画面左下にあるはずの「スタート」

ボタンがないことに気が付き、また直ぐに新たな衝撃を受けました。

今までのWindowsでは何かを始めようとする時、左下の「スタート」ボタンを押し

ていたのですが、“Windows 8”では、やはり前項の「スタート画面」が起点となる

ようで、作業中に別の新しいアプリケーションを起動する場合は「スタート」ボタン

を押すのではなく、「スタート画面」を表示するというのが基本動作ということにな

るようです。もちろん必ずそうしなければならないわけではなく、操作の様々な方法

が、Microsoft社の『Windows 8 Consumer Preview』のサイト

http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows-8/consumer-preview

にて動画で紹介されています。

私の勝手なイメージでは“Windows 8”を起動後すぐにデスクトップ画面へ入って

しまえば、これまでのWindowsと同じように利用できるのかと思っていましたが、

一度入ったデスクトップ画面から抜けずにアプリケーションを起動しようとする場

合は、よく利用するアプリケーションをタスクバーへ固定したり、デスクトップ上

にショートカットを作成したりと工夫する必要がありそうです。

また、「スタート」ボタンがないので、コンピューターの電源を切るシャットダウ

ン作業も今までと違います。これに関してはシャットダウンさせるメニューの位置が

変更になっただけのことですし、一日に何度もシャットダウンするわけではないので

さほど問題ではないのですが、最初に起動した時はシャットダウンさせるメニューを

見つけることができずにかなり動揺しました。すごく古い話ですが、まだDOSを利用

していた頃に初めてMacをさわった時、電源の切り方が分からずにコンセントを抜い

たことを思い出しました。

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┃3┃Windows 8の登場でタブレットの業務利用が加速する?

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昨年の“Windows 8”発表の頃から“Windows 8”はパソコンとしてのOSだけではく

タブレットやスマートフォンにも対応すると言われていました。対応するということ

自体は今も変わっていないのですが、私が思っていたのとは状況が少し変わりました

ので、簡単にご紹介させていただきます。

ちょっとマニアックなコンピューター内部のCPUに関連することなのですが、

“Windows 8”は現在みなさんがパソコンで利用しているインテル社の「x86系CPU」

の他に、タブレットやスマートフォンで広く利用されているアーム社の「ARM系CPU」

に対応すると発表されていました。

それを受けて私は“Windows 8”の登場により、比較的安価なタブレットやスマート

フォンを今までのソフトウェア資産を活かしつつ、積極的に業務に活用できて便利に

なると勝手に思っていたのですが、「x86版」で開発したデスクトップアプリケーシ

ョンは「ARM版」では動かないということが、最近になってMicrosoft社が正式に発表

しました。

もともと違うアーキテクチャのCPUなので当然と言えば当然なのですが、そこを

“Windows 8”が吸収してくれるということに期待していたのですが、残念ながらそ

うはなりませんでした。

両CPUの“Windows 8”でアプリケーションを共通して利用できるようにするために

は、新しく「Metro Style」に対応したアプリケーションを作成しなくてはならない

ため、「今までのソフトウェア資産を活かす」という思惑が崩れてしまいました。

新しくアプリを作らずに今ある資産をタブレットで利用したい場合には、現在も一

部で販売されている“Windows 7”搭載のタブレットと同様に「x86系」のCPUを搭載

した“Windows 8”タブレットを購入することになります。

また「ARM系CPU」のタブレットに搭載される“Windows 8”には“Windows Phone”

と同様に「ARM版Office」がプリインストールされることが発表されました。インタ

ーネット、メール、Word、Excel、PowerPointが利用できるタブレットということで

機能を限定するのであれば、“「ARM系CPU」のWindows 8搭載タブレット”は魅力的

な存在になるかもしれません。

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┃4┃まずは Windows 7 対応を

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“Windows Vista”が発売された時は、デザインの劇的な変更こそありませんでし

たが、周辺機器のドライバ対応が遅れたことや、動作が全体的に重いこと等から導入

がなかなか進まず、結果として“Windows Vista”、“Windows 7”を“Windows XP”

へダウングレードして導入するという状況が長く続きました。今回の“Windows 8”

は“Windows 7”をベースとして開発されていて、インターフェースこそ大幅に改良

されますが、根幹は “Windows 7”だと発表されており、“Windows 7”で動作する

アプリケーションは“Windows 8”で利用できます(現時点でのMicrosoft社の発表で

す)。

“Windows 7”自体は非常に使いやすいOSなのですが、“Windows Vista”のイメー

ジがあまり良くなかったことと、利用しているアプリケーションの“Windows 7”対

応の問題などから導入があまり進んでいないOSです。

現時点で“Windows 8”を触った感想は“Windows Vista”の時と違って「すごく重

い」とは感じませんが、あくまでもまだBeta版ということで本格的に使ってはおらず

パフォーマンスに関しては評価しかねます。

予定通り“Windows 8”が秋頃に発売されたとしても、業務利用するパソコンに導

入できるようになるのは、ドライバの対応等を考慮するとどんなに早くても来年の春

頃になると思います。

また現在は“Windows XP”を搭載したパソコンが購入できませんので、“Windows

8”が発売された後は、“Windows 8”のパソコンを“Windows 7”にダウングレード

して購入するという事が予想され、その辺を考えるとご利用中のアプリケーションや

インフラを早いタイミングで“Windows 7”に対応することをお勧めいたします。

いかがでしたか。今回は“Windows 8”の起動後にまず目につくことを簡単に紹介さ

せていただきました。まだまだ“Windows 8”の本質的な部分をご紹介できるまでに

は至っておりませんが、また別な機会にご紹介させていただけたらと思います。

興味がございましたら是非『Windows 8 Consumer Preview』のホームページ、

http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows-8/consumer-preview

をご覧になってみてください。

最後になりますが“Windows 7”対応はお早めに。。。