効率的・効果的・リーズナブルに情報共有を行う方法(その2)

7月 01
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今回のニュースは、弊社で現在進行中の極秘(?)プロジェクトについて、
いくつかをかいつまんでお知らせしようと思います。

 先月このコラムでお伝えした、いわゆるグループウェア・アプリケーション
ソフト「Microsoft Windows Small Business Server 2003」(以下、「SBS2003」
と略)この製品コンセプト、コストパフォーマンスの素晴らしさは、相当高いレ
ベルにあるものと思われます。
しかし弊社では、まず皆様にお勧めする際に、もっと実際的な活用方法をご提案
できるように、ということで、今回は弊社自身でも導入を開始しました。

 こういったアプリケーションソフトは、セットアップだけして「はいどうぞ」
という具合に出来るものではありません。
いえ、それ以前の問題として、使い方に「ただ一つの正解」がある訳でもないの
です。

 皆様の会社の業務内容や、現在の状況に応じて、また将来性を踏まえた上で、
どのように運用していくかが、「導入して良かった」のか、「あまり効果が無
かった」のか、成否の分かれ目になると言っても過言ではありません。

 そういった意味では、「ソフトの購入」と「運用の計画」は、どちらも重要な
内容であり、表裏一体であるといえます。

 不幸中の幸い(?)にして弊社は小規模な会社です。大会社と違ってこのよう
な実験には「軽快なフットワーク」で対応が出来るのが強みなのです。

 そこで今回は、弊社でも「SBS2003」を導入し、同時に社内のパソコン体制も
全面的に見直すことにしました。

 とは言っても、弊社はまがりなりにも「コンピュータによる効率的なシステム
運用を提案する」会社です。当然いままでも「社内・社外の電子メール」、
「社員のスケジュール管理」、「お客様情報の共有」等などは、それなりに利用
してきました。
商売上、これらは「コンピュータ業界の常識」でもあり、少人数で効率的に仕事
をするためには、欠かすことの出来ない「道具」として「有効に活用してきたつ
もり」だったのです。

 しかし、今回の「SBS2003」導入時に、ちょっと業務内容を見直ししてみると、
あるわあるわ、重複データや陳腐データの数々・・・・
正直、このコラムに載せることがためらわれるほど、無駄なデータやシステム運
用があったのです。
 もちろん、「SBS2003」を導入したからといって、明日から「超効率的」な会社
運用になる訳でもありません。
 まずはどのようにデータをまとめていくか、お客様へご提案している内容を、
弊社自身の問題として考えていくアプローチをとりました。

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1.社内のスケジュール管理について

 みなさんは、各担当者の行動予定をどのように把握されていますか?
一番一般的なのは、外出直前に担当者がホワイトボードへ行く先を記入するパター
ンですね。外出先で突発的に予定が変更となった場合は、会社へ電話し、誰かに
ホワイトボードを書き直してもらう方法です。

しかし、この方法では社内にいる人から「今日の外出予定」しか見えません。
こういった事を少しでも解決すべく、弊社では「SBS2003」導入以前から、全員の
外出予定をパソコンで集中管理するようにしていました。ですからお客様から不在
担当者の明日の予定を聞かれても、とりあえずお答えできる仕組みには、なってい
たのです。

 ただ、いままでの方法というのは実は「わざわざ」みんなが見るスケジュール表
に、自分のスケジュール表から必要箇所を転記する、という行為をおこなっていま
した。

 したがって、予定に変更があっても、自分のスケジュール表だけを変更して、共
有スケジュールを変更し忘れていた、などの弊害も発生しています。

 そこで今回の「SBS2003」導入より、視点を変更し、自分自身のスケジュールを、
みんなに見せる(公開する)よう、運用方法を取り決めしたのです。

 この方法だと、個人が管理しなくてはならないスケジュール表が1つになるので、
操作面が非常にシンプルになります。また外出以外の仕事内容も同じスケジュール
表に書き込むことにより、突発的な打ち合わせが必要になる場合でも、全員の作業
の合間に時刻を調整したりすることも可能となったのです。もちろん必要に応じて
上司が簡単な業務日報としてもこれを活用が可能です。

 さらに弊社ではこの「SBS2003」スケジュールを外出先や自宅で、もちろんパソ
コンでも携帯でも確認・変更を出来るように設定しました。こうすることにより、
まさに「いつでも」「どこでも」最新スケジュールの共有が可能になったのです。

 まっさきに「SBS2003の導入効果」が感じられたのも、この運用によってでした。

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2.お客様の台帳(基本情報)管理について

 おかげさまで設立から9年を経過させて頂き、協力会社を含めたお取引先の数も
200社位になりました。これは皆さんの会社からみれば、かなり少ない数では
ないでしょうか?

 この位の取引先件数ですが、今回の運用で問題になったものの一つが、「取引先
情報の統一と共有」だったのです。

 実は今までも「取引先情報の統一と共有」はおこなっており、あるお客様への
提案書や見積書、請求書などは誰が見てもわかるような仕組みになっていました。
この運用は会社設立時から確立しており、弊社の数少ない「自慢」データとなって
います。

 しかし気がつくと、「お客様の台帳(基本情報)管理」はこんなことになってい
ました。

1)請求書を発行するための得意先情報
  →弊社製のWindows版システムでサーバ一括管理。例外処理は担当者の記憶
2)発注書を発行するための仕入先情報
  →弊社製のWindows版システムでサーバ一括管理。例外処理は担当者の記憶
3)上記以外の取引会社情報
  →弊社製のMS-DOS版システムでサーバ一括管理
4)取引先相手の担当者情報(氏名、メールアドレスや携帯電話番号)
  →各担当者のパソコン内に登録してあるアドレス帳などで個別管理
5)個人の所有する名刺
  →各担当者の机内に重要保管(?)
6)年賀状情報
  →年賀状発行専用パソコンに登録し、年1回見直し。出し忘れ多数・・・・

 いわゆる、データは全て「目的別」にバラバラの管理になっているのです。
年賀状シーズンになって、データの一斉見直しするときなどは、自分達の業種は
なんだったか、疑いたくなってしまいますね・・・・

 そこで、こういった情報を「基本的には」集中管理することにしました。
「基本的には」としたのは、「SBS2003」自身は請求書発行も年賀状発行もサポート
していません。今回はこの「SBS2003」で集中管理した情報を、各必要システムへ
機械的に変換「コンバート」してから使用する、というルールにしたのです。
この「コンバート」についてもある程度の技術が必要となりますが、とにかく最初
は社内で、「何が最新情報か?」という規定を確立したかったのです。

 まだ、この方法の効果は体感していませんが、弊社の担当者が出張や欠勤している
場合でも、お客様のご担当者への連絡方法などが、集中管理されている、という事は
とても「安心できる状態」になるのではないかと期待しています。

 もともとは大事な顧客情報(会社の資産)が、あちらこちらに散在している、と
いう事態も、もっと早くから管理すべきではなかったかと反省しております。

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 いかがでしたか?
発表するスペースの関係で、かなり要約した表現をしてしまい、内容が把握しにく
かったかもしれません。

 冒頭に申し上げたように、「これが正解」というものではありませんが、グルー
プウェアアプリケーションを活用して、どのような運用を行うか、弊社の(まだ
100%成功とは言い切れません。むしろこれから始まる)事例をご紹介させて頂き
ました。

 「SBS2003」は、ただ無計画に購入して良い類のソフトではありません。しかし
その効果は、「やらなくては実感できません」

 弊社でもこれから、まだまだいろんな方法で活用していこうと考えております。
また、効果的な使い方は、このコラムで発表させていただこうと思います。

 ぜひ、皆様のオフィスの効率化。弊社までご相談ください。
実際にシステム導入で苦労した、精鋭(?)スタッフがお邪魔させて頂きます。

                                  (井関)